2002-04-15 [長年日記]
λ. 1+1=2って本当?
久野君に会ったので、昨日から疑問だったこの文章の事を聞いてみたが、どうも要を得ない。ちなみに、僕が思っていたのは以下のような事。
λ. 「+」という記号の意味するのは、加群をなすとかcoproductになる等といった適当な形式的性質をその体系で満たすバイナリオペレータであるという事に過ぎないように思える。
λ. つまり、集合の直和とベクトルの加算が共に「+」で表記されるからといって、これらは単にたまたま「+」という記号で表すのに都合の良い性質を両者が持っていたから「+」という記号で表記されているだけで、それ以上の意味を「+」に求めるのは、数学的に意味のあることとは思えない。
λ. 仮にそれ以上の意味を考えて「+」が複数の意味が混用されていると考えても、それらは言わば ad-hoc polymorphism に過ぎないわけで、意味に応じて関数名を変更してやれば(機能を損なわずに)「混用」は解消できるのでは?