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日々の流転


2005-04-09 [長年日記]

λ. 睡魔結界発動中

春眠暁を覚えずってね。

λ. お花見

に行ってきまつ。

今日の花見はRubyな人のお花見で場所は代々木公園。桜は流石に見事に咲いている。携帯の写真じゃあまり綺麗じゃないかも知れないけど、文字通り華があるね。桜の季節には日本に生まれてよかったと思う。
桜の写真1桜の写真2花見の写真

二次会では「川の長さは川の支点と終点の長さの何倍か?」といった話や、「自然対数の底 e の概念は如何にして発見されたのか?」といった話とか、ソフトウェア技術者の資格や免許といった話とか、ずいぶん色々な話題があったのを覚えている。ソフトウェア技術者の資格/免許の話は、つまるところソフトウェア技術者の労働力市場が典型的なレモン市場になっているということではないかと思った。

あと、超越数の話なんかもあった。超越数は無茶苦茶多い。なんたって、代数的数は可算個しかなくて、それ以外の実数は全部超越数だからね。にも関わらず、発見された超越数というのは非常に少なくて、このギャップがなんとも不思議だ。また、分数の概念を拡張すると、自然対数の底 e も(拡張された意味での)代数的数となってしまうという話も面白かった。そうすると、本当に超越してる数で我々の知っているのはπくらいしかなくなってしまうとか。

(2005-08-25 追記) 「臓器は血液を流れる栄養に関して競争関係にある」というような話が出ていたが、『生物の社会進化』 p.161-p.162 には次のようにあった。

血縁性は組織化のさまざまなレベルを区別する上でも決定的である.たとえば,私たちのからだの中の細胞に関して鍵を握る事実は,その遺伝的構成がすべて等しいことである.そのため,多細胞生物の進化の初期には,各細胞は自分の被るコストよりも繁殖細胞に与える利益の方が大きい場合には常に,繁殖を見合わせるように選択された.効率をよくする相互作用は全て促進されて,自らは繁殖を行わずに,繁殖を行う生殖細胞を助けて維持させる体細胞群が急速に発達した.すべての細胞の利害は完全に一致するので,特殊化は矛盾なく進化する.腎臓と肝臓とが血流中からどれだけの栄養分を取り上げるかをめぐって互いに対立するなどということはない.双方の臓器とも,より上位の単位の繁殖上の利益を最大にするだけの量の栄養を取得するように選択されてきている.

言及リンク

λ. 郵政民営化の議論に思う

そもそも民営化が何故効率化やサービス向上に繋がるかと言えば、民間には競争があり、インセンティブが存在するからだ。したがって、競争がなければ民営化したところで大した意味はない。民営化は魔法の薬ではないのだ。

が、過去の議論や現在行われている議論を見ると、「どうやれば競争的な市場に出来るか」という最も根本的な点ではなく、民営化後の事業の形態などの末端の話ばかりが注目されているように思う。全く茶番としか言いようがない。

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