2002-03-18
λ. おいちゃんは病み上がり。
λ. GNU grep 2.5
そういえば、GNU grep 2.5 には、例の「マルチバイトキャラクタを扱う決定性有限状態オートマトンの構成法」のパッチが取り込まれてるのね。
λ. 「空列」その2
文法理論の方面だと「空列」は割と使う気がします。
僕は「空文字列」は「からもじれつ」と読んでたので、「くうもじれつ」にはちょっと違和感を感じるかなぁ。でも「空集合」は「くうしゅうごう」だし……
λ. Enumerator
そういえば、Enumeratorって結局どうなったんでしょう?
2004-03-18
λ. ここのところ気分が沈んでいて、やる気無くだらだらしてます。本当にいろいろごめんなさい、ごめんなさい m(_ _)m
λ. プリンタ壊れたっぽい。
λ. CPL
気晴らしに、以前にRubyで実装したCPLの基本部分をHaskellで書き直して、GHCでコンパイルしてみる。そしたら、ちょー速くなった。アッカーマン関数 ack(3,3) の計算にRuby版だと約20分かかったのが約10秒で済むようになった。単純に書き直したのではなく、Ruby版で失敗した部分を色々と直してしまったので、フェアな比較ではないけど、これほど差がつくとは思わなかった。
また、Haskell版のプロファイルを取ってみると、以下のように、GC時間が7割を占めていた。
424,281,072 bytes allocated in the heap 282,874,424 bytes copied during GC 5,039,736 bytes maximum residency (72 sample(s)) 1610 collections in generation 0 ( 5.68s) 72 collections in generation 1 ( 1.73s) 12 Mb total memory in use INIT time 0.01s ( 0.00s elapsed) MUT time 2.91s ( 3.00s elapsed) GC time 7.42s ( 7.42s elapsed) RP time 0.00s ( 0.00s elapsed) PROF time 0.00s ( 0.00s elapsed) EXIT time 0.00s ( 0.00s elapsed) Total time 10.34s ( 10.42s elapsed) %GC time 71.7% (71.2% elapsed) Alloc rate 145,003,784 bytes per MUT second Productivity 28.1% of total user, 27.9% of total elapsed
λ. 借りた本
- 『わたしは虚夢を月に聴く』
- 上遠野 浩平 [著], 中澤 一登 [イラスト]
- 『教科書が教えない歴史』
- 藤岡 信勝, 自由主義史観研究会 [著]
- 『独裁者の言い分—トーク・オブ・ザ・デビル』
- リッカルド・オリツィオ (Riccardo Orizio) [著], 松田 和也 [訳]
- 『ふたつの近代 — ドイツと日本はどう違うか』
- 望田 幸男 [著]
- 『バトル・ロワイアル・インサイダー』
- 高見 広春, 「バトル・ロワイアル」制作委員会 [監修]
- 小説すばる 2003年10月号
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2007-03-18
λ. 『マオ—誰も知らなかった毛沢東 (下)』
を読んだ。 どこまで信じてよいのかは分からんが、とにかく面白い。
上巻は共産主義体制を確立し最高指導者の地位に上りつめるまでの話だったが、下巻はそこから死ぬまでの話。毛沢東は上巻にに続いて権謀術数に心血を注ぎ、自らの権力と目的のためならば何千万の国民を餓えさせることも厭わない。 絶対に関わりあいたくない人物だけど、その一方で、道徳に縛られず純粋に自らの権力のためにこれだけの事をやってのける毛沢東像は非常に魅力的な悪役であるとも思った。 さすが毛沢東! 俺達にできないことを平然とやってのけるっ! そこに痺れる! 憧れるうぅ! って感じで。
2008-03-18
λ. “Category Theoretical Semantics for Pregroup Grammars” by Anne Preller
pregroup grammar における導出の圏論的な意味論。Lambek Pregroup - ヒビルテ (2005-01-07) で書いたのは大体あっていて、自由コンパクト2-圏(free compact 2-category)というものを考える。
2-圏がコンパクトであるのは全ての1-セルが左右の随伴を持つとき。 で、圏Cから生成される自由コンパクト2-圏T(C)は、0-セルをただ一つ持つ2-圏で、Cの対象を1-セルとし、Cの射を2-セルとして自由生成されるコンパクト2-圏。 T(C)の1-セルはCの対象の列でpregroupの要素に対応し、2-セルは一種のラベルつきグラフで pregroup grammar における導出に対応している。
例えば、以下の図は s : C→B, r : B→A, t : A→D を圏Cの射としたときの、ABlBClCllBlAlBC → DBCl という導出の例。
コンパクト閉圏との関係
ところで、コンパクトと聞くと、檜山さんがよく紹介しているコンパクト閉圏(compact closed category)を連想するわけで、確かに定義も似ているように思う。ので、ちょっと考えてみた。
まず、0-セルがただ一つであるような2-圏は1-セルの結合をモノイド演算と思うと厳密モノイダル圏(strictly monoidal category)になっている。この厳密モノイダル圏に更に1-セルの左右の随伴を加えたものがここで考えているコンパクト2-圏。一方、(厳密な)コンパクト閉圏は厳密モノイダル圏に1-セルの左随伴と対称性を加えたもの。 つまり、檜山さんは「コンパクト閉圏 - Chimaira.org」で「なんで『左』?」と書いていたが、この枠組みで考えると1-セルの左随伴にちゃんとなっている。
さらに、厳密モノイダル圏としてのコンパクト2-圏に対称性σを追加すると、(厳密な)コンパクト閉圏になるのは定義からして明らか。逆に対称性があればAの左随伴Alと右随伴Arは同じになるので、(厳密な)コンパクト閉圏は実際には左随伴だけでなく右随伴を持っていることになり、対称性を持つコンパクト2-圏になっている。
そう考えると、(1-セルをただ一つ持つ)コンパクト2-圏は(厳密な)コンパクト閉圏の非対称版と考えることが出来そうだ。 檜山さんは「コンパクト閉圏 - Chimaira.org」で「左随伴は、必ずしも対称でないモノイド圏でも定義できる(が、非対称ケースで意味があるのだろうか? 僕はよく分からない)」と書いていたが、対称でないモノイダル圏における左随伴にも意味があったようだ。
ψ chiko [読み会してるけど,病み上がりだったらこれないかしら?]