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日々の流転


2005-06-24 [長年日記]

λ. BiGram の実装

だいぶ前の話題だけど、この辺りから。

関数型言語ならやっぱりzip使うよな。Haskellだとこんな感じだけど、OCamlだとどんな風に書くのが普通なんだろうか?

import Data.Map
 
biGram :: String -> Map (Char,Char) Integer
biGram [] = empty
biGram s  = fromListWith (+) $ zip (zip s (tail s)) (repeat 1)
 
main :: IO ()
main = do
  s <- getContents
  let g = unionsWith (+) [biGram l | l <- lines s]
  flip mapM_ (toList g) $ \((a,b),n) ->
    putStrLn $ [a,b,'\t'] ++ show n

……とか書いてたら、soutaroさんからOCaml版のコードが! 感謝なり。

さらに、向井さんからもOCamlの別のコードsoutaroさんのコードに関するコメント。花谷さんからもHaskellでParsec を使ったコード。sumimさんからはSmalltalk版のコードが。これまた感謝なり。

Tags: haskell

λ. 587 安らぎの村

C304村のエピローグでmayunecoさんに「最後の決着がランダムで決まってしまっている村」として教えてもらった587 安らぎの村(まとめサイト)を読んだ。 後味がちと悪いのはランダムになったこと自体が原因ではなく、最終日に十分に議論できなかったのが原因だな。 勝負自体は白熱したいい勝負だったと思う。 あと、4日目のトーマスの以下の台詞が気に入った。

木こり トーマス 午前 0時 47分
まぁ、偽者は自然に見える事しか言わないだろう。
けど、真の場合は真実しか言えないからな。たとえそれが自分が偽に見えるような判定であってもだ。
Tags: 人狼

λ. 『社会保障を問いなおす—年金・医療・少子化対策』, 中垣 陽子

社会保障を問いなおす―年金・医療・少子化対策 (ちくま新書)(中垣 陽子) を読んだ。年金については大体知っている話だったし、著者の案は「税財源による基礎年金と、保険料に基づく所得比例型の二階部分」「年金一元化」という点では私の考えているものとほぼ同じだった。だけど、医療・少子化については色々と新鮮だった。これら全てについて一貫した視点から論じているのは貴重かもしれない。社会保障の考え方と、今何が問題になっているのかを手っ取り早く把握したい人には、お勧め出来る。私も「社会保障論」の授業で得た知識と併せてようやくちょっと分かってきた気がする。

不満点としては経済学的な視点がもう少し欲しかったかな。これらの議論への経済成長率の変化の影響とか、物価の変動の影響とか、高齢化に伴う貯蓄率の変化とか……

ところで、少子化について議論するとき、私はいつも「結婚・出産の機会費用が大きくなった」という考えを主張しているのだけど、具体的などれくらいの機会費用なのかは知らなかった。この本によると『内閣府「経済財政白書」(二〇〇三年)によれば、大卒の女性が出産・子育てのために一旦退職し、その後でフルタイムの仕事に復帰した場合に失う所得は八、五〇〇万円、出産・子育て後、パートで働いた場合には二億四、〇〇〇万円となっている』だそうだ。色々と考えなくちゃいけない部分はあるけど、「まあ、そんなものかな」と感じる。

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