2009-11-06 [長年日記]
λ. 『プログラミングHaskell』 Graham Hutton (著), 山本 和彦 (訳)
翻訳のレビューに参加させて頂いていた、『プログラミングHaskell』を献本していただきました。
また、それに加えて10月に出版された『プログラミングのための確率統計』も献本していただいてしまいました。
この場を借りて御礼申し上げます。
これまで日本語で出版されていたHaskellの入門書の『ふつうのHaskellプログラミング―ふつうのプログラマのための関数型言語入門』や『入門Haskell―はじめて学ぶ関数型言語』といった本は、ちょっとしたツールやゲームやWikiといった日常的な題材を通じてHaskellの使い方を学ぶという感じだったが、この本はそういうアプローチの本ではなく、「Haskellプログラマはどのように考え、どのようなモノの捉え方をするのか」というのを、もっとダイレクトに教えてくれる本。 そういう意味では、最後の章がアプリケーションの実装等ではなく、『プログラムの論証』という章であるのは象徴的だと思う。
というわけで、手っ取り早くHaskellで何が出来るのかを知るには向いていないけど、Haskellの考え方を知るにはオススメ。また、長年授業で使われてきた講義資料が元になっているだけあって内容の構成も洗練されているし、翻訳の質も高いと思う。
λ. 『プログラミングのための確率統計』 平岡 和幸 (著), 堀 玄 (著)
『プログラミングHaskell』と併せて、10月に出版された『プログラミングのための確率統計』も献本して頂いてしまいました。 この本は『プログラミングのための線形代数』と同じ著者らの本で、『プログラミングのための線形代数』で目から鱗の連続だった身としては、読むのが非常に楽しみです。 ありがとうございました。