2008-03-10 [長年日記]
λ. 地域振興券の効果
2月のRHG読書会のときに地域振興券の効果が話題になった。 あれは地域の印刷屋さんで印刷したので、その分は確実に地域を潤していたとか。
が、個人消費を押し上げる効果はあまりなかっただろうと思う。少なくとも私の周りでは通常の現金支出を地域振興券で代替するばかりで、それによって支出が増えたなんて例は全く無かったしね。 経済企画庁の地域振興券の消費喚起効果等についてによれば「振興券によって喚起された消費の純増分は、地域振興券使用額の32%程度」とのことだけど、本当にそんなに影響があったのだろうか。
あと、某氏が「それでも、貯蓄の増加は銀行の貸し出し増加につながる」といったことを言っていたが、当時貸し出しを制約していたのは、優良な貸し先が少ないことや、自己資本比率の問題であって、貸し出しの原資が不足していたからではない(そもそもゼロ金利政策のため低コストでいくらでも日銀から調達出来た)のだから、預金額の増加が効果を及ぼし得たとはとても思えないんだよな。
λ. A Module System for Agda by Ulf Norell
ふと見かけたので、読んでみた。 ちょっと前のスライドだけど、Agda2のモジュールシステムについて。
- モジュールは名前とスコープを構造化する。一方レコードはデータを構造化する。
- モジュールとレコードを区別し、モジュールそれ自体は型(や圏論的な意味)を持たない単純なモジュールシステムを採用。
- スコープチェックと型チェックの分離。
地域振興券が医療によく使われたとか言う話を聞いた覚えがあるけど、ソース失念。医療だと元々診療報酬請求制度の関係で、診療行為に対する現金収入が遅延することに違和感がないので、地域振興券への忌避感がなかった、とか。
なるほど、そんなことがあるのですね。<br>興味深いです。