トップ «前の日記(2002-06-24) 最新 次の日記(2002-06-27)» 月表示 編集

日々の流転


2002-06-26 [長年日記]

λ. 東京電力株主総会 @ 日比谷公会堂

を見学してきた。10時開会で13時ごろ閉会。噂に聞いてた反原発運動とか色々見れて勉強になった。

つーか、何かあるとすぐに「議事しんこー」とか「りょーかい」とか声を張り上げるオッサンがすぐ近くに座ってて、すんげーウザかった。他にも沢山いたし、きっとみんな社員株主なんだろうなぁ。

ところで、脱原発・東電株主運動の主張はあまりに理想主義に走っていてアレかと思ったのだけど、取締役会のそれに対する反論は遥かにダメで、お話にならなかった。

そういえば、南社長の例の発言に関しても予想通り質問があったのだけど、これも結局はぐらかされてしまった。

 電力自由化をめぐり、電気事業連合会の南直哉(のぶや)会長(東京電力社長)は25日の記者会見で、「原子力は経営努力を前提に取り組むが、幅広く負担する新たな仕組みが必要かも知れない」と述べ、自由化の進展次第で、多額の費用がかかる原発―核燃料サイクル政策を維持するため新制度や税負担など公的な支援を求める考えを示唆した。経済産業省・総合資源エネルギー調査会で行われている自由化議論で、「切り札」の原子力を盾に劣勢を跳ね返す狙いもあるとみられる。

 電力の小売り自由化が進み、競争が激化すると、原発を持つ大手電力会社は、原子力を持たない新規参入者との競争で不利になる可能性がある。特に規模が小さい地方電力は、原発の新規立地について「40年先を見込む巨額投資は困難になる」(関係者)と危機感を深める。

 南会長は「原子力は、エネルギーセキュリティーや二酸化炭素の排出量削減に不可欠。しかし、自由化によって経営判断として成り立たたない会社が出てくるかも知れない」と説明。支援策として「いろいろな方法があると思うが、税金もひとつ」と語った。自由化の範囲を抑制して一定の需要を保証したり、新規業者の送電線使用量に料金を上乗せしたり、核燃料サイクル推進に税を使う手法などを検討していると見られる。

 政府と業界はこれまで、原子力発電のコストの「安さ」を推進の根拠にしていた。政府が99年に示した試算では、1キロワット時当たりの発電単価は原子力が5・9円と、石油火力10・2円、天然ガス火力6・4円に比べて低い。しかし、実際の原発の単価は東京電力で8円程度とされるうえ、今回の南会長の発言は「安さ」を事実上否定した形だ。 【高橋秀郎】

[毎日新聞1月25日] ( 2002-01-25-23:21 )