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日々の流転


2006-08-17 [長年日記]

λ. 『模倣の時代』 板倉 聖宣

タナカコウイチロウさんに紹介してもらった『模倣の時代』を読み終えた。脚気には、悲惨な病気だという知識はあっても、近代の科学と医学によって克服されたありふれた病気という印象しか持っていなかった。しかし、その裏にこれだけのドラマがあったとは驚いた。

模倣の時代 上巻(板倉 聖宣) 模倣の時代 下巻(板倉 聖宣)

Quotation

下巻 p.363

もちろん、裏切りなどというものは政治問題などの場合についていえることであって、科学研究ではそんなことが問題になるはずのものではない。しかし、これまで見てきた脚気の歴史を知るものには、それが明治の最初から党派的な対立と深く絡み合ってきたことは明らかである。最初は漢方医と洋方医との対立であったが、のちに陸軍の石黒忠悳(ちゅうとく)の伝染病説と海軍の高木兼寛(けんかん)の栄養障害説の対立となり、さらには東京帝大の青山胤道(たねみち)・陸軍省医務局長の森林太郎を中心とした伝染病派と、それに対立する多くの現場軍医その他の医者たちの米中毒派・栄養障害派との間の激しい対立となって受け継がれていたのである。

λ. GInitiallyUnowned

正直、この辺りはglib-2.0, gtk+-2.0の時点で対処しとくべきだっと思うので、今更という感じがする。

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