2004-02-13 [長年日記]
λ. CIAのデビット・ケイ(David Kay)前特別顧問の証言についてのメモ
毎日新聞朝刊の記者の目に「イラク戦争の大義 大量破壊兵器だけが問題か 全体見ないのは短絡的」(高畑 昭男 (論説室)) という社説が載っていた。CIAのデビット・ケイ(David Kay)前特別顧問の1/28日の米議会での証言を根拠に「戦争の大義は崩れた」と論じることに反論している。抜粋すると、
博士は開戦前のイラクが「事前の予想よりもはるかに危険な状態だった」と断 言し、フセイン体制を放置すれば脅威が拡大しただけでなく、大量破壊兵器が 世界に拡散する危険が高まっていたと証言した。「今でもブッシュ大統領と同 じ結論(武力行使)に達しただろうと確信している」とも明言している。
多くのメディアや評論家はケイ証言を根拠に「戦争の大義は崩れた」と論じて いるが、全文を正確に読めば博士の結論は正反対だ。日本の野党や「大義なし」 論者の多くがなぜかこうした見方には触れようとしないのはおかしなことだ。
同じ証言に対する評価がここまで違うというのに少し驚く。 幸いこの証言は全文がウェブ上で公開されてるそうなので、読んでみればどちらの評価が正しいかはわかるだろう……と思ったのだけど、さすがにすごい分量だ。 誰か読んだ人いないかなぁ。
- "Iraqi Weapons of Mass Destruction Programs," Hearing before Senate Armed Service Committee, with Dr. David Kay, Former Special Advisor to the Director of Central Intelligence on Strategy Regarding Iraqi Weapons of Mass Destruction Programs, January 28, 2004
- http://www.ceip.org/files/projects/npp/resources/iraqintell/home.htm