中田吉法(kipoo) さんが最初に共有した投稿#AgentOlympiad review開幕前の18:00頃から周辺で緑が策動をはじめてBAF作成→ブランクCF→ブランクCF内で多重CF作成→多重CF解除という一方的かつ勝手な出迎え作戦などもありましたが、富士の裾野は富士急ハイランドにて世界初の招待制アノマリーは行われました。
・敷地内ポータルはいったんどこか遠く(ギリシアあたりだったという噂)に移動
・競技用としてAO専用のポータルを新たに発生させる
・出場者全員にイベント専用のiPhoneを貸与・新規アプリのインストール禁止
・AO用に用意されたLv8アカウントを使用してプレイ
・インベントリは0からスタート
と、
徹底的にゲーム外からの持ち込み要素を排除 。当然エリア外のポータルキーなど持ってないので外部へのリンクも不可能。プレイヤー人数も30人ずつと同じ、ニコ生の「あちらのお客様から」システムを通じて提供されるアイテム等も結局は陣営毎に平等と、
運とプレイヤーの質ぐらいしか違いが存在しない デザインが徹底されていました。
ゲームは見かけ上は陣営ごとのAPgainの総計を競い合うものでしたが、そこに様々なミニゲームとそれに伴うボーナスポイントが加算されるという形式。そして、
実質的には3つのフェーズ に分割されていました。
Phase1は園内全ポータルミッション上位3名へのボーナスポイントこそ大きかったものの、比重としてはAPgain中心のゲームでした。Phase2でシャード戦 + クラスター戦が導入され、ボーナスポイントの比重が増大。Phase3では更にシャード + クラスターの比重が約3倍に高まりました。
シャード戦はジャンプ間隔5分という設定ですが、これは先月行われたCamp Navarroと同じです。本当に目新しいのはクラスター戦とシャード戦を完全に同じ領域で同時に行うという部分ぐらいですが、これらのルールが
ゲームの進行に伴って段階的にリアルタイムで発表されていった というのが一番無茶苦茶だった部分だったんじゃないかと思います。
全体の得点構造を俯瞰してみると、APgainやクラスター戦というのは元々そんなに差がつくような部分ではありません。ということで、これは
実質フラッシュシャード戦で勝敗が決まる ゲームでした。Phase2のフラッシュシャードはE1-0Rでほぼ膠着でしたが、Phase3が終わってみれば
E9-0Rと大差 の結果となりました。
まあ
フラッシュシャードというのはそういうゲーム です。上手くやれるほうが一方的に得点を稼ぎ続けるような構造をしており、実力差が大差として現れるという点で「良いゲーム」だと思います。
そして、1ターン5分というのはその特徴を更に強化する方向に働くと思います。結果として、
プレイヤー(あるいはチーム)の質が、その無茶苦茶なルールになんとか対応できたか という形でこの部分に現れたのだと思います。その差はそれほど大きくないと思うのですが、上手くいった側はどんどん上手くいき、そうでない側は何が悪いのかといろいろ試してはドツボにはまっていきがちという残酷なゲームです。
ということで序盤から徐々にリードを広げたENLが最終的には(シャード戦の大差そのままに)押し切って勝利、という結果に終わりました。
同時に複数の得点手段が提示され、それを両天秤にかけながらやるべきことを選択していく。というルール構造自体はとても魅力的なのですが、なにぶんボーナスポイントの配分が大雑把過ぎて手段を選ばせる部分はあんまり悩みになっていなかったのがデザイン上は惜しかった部分かなあと思います。
それから、一部で話題になっているアカウント誤使用問題については、ちゃんと公式にルール運用側から声明を出すべきだったのではないかと思っています。問題が起きていたのはPhase1の間で、これはほぼ単純なAPgainの期間でした。その間のポイントはチームに加算されることはないでしょうから、実質的にペナルティが課されている状態です。ですので、このままお咎めなしでも問題はないと思います。ただ、これをうやむやに済ませることと、きちんとしたルールコミュニケーションとして正式な裁定を公表するのとではゲーム運営への信頼性が大きく違ってくると思います。
総じてみれば、
今後のアノマリーのルール設計に向けて様々な実験が盛り込まれた盛りだくさんのイベント で、大変面白いものでした。このルールそのままでも面白いと思いますし、次のアノマリーにどの部分が取り込まれていくのか考えるのも楽しそうです。