~「温度」をキーワードとして、物理学の視点より、生命現象、地球、宇宙、量子論へと話題が展開されていく。読者はそれら多様な分野への興味を持っていなかったとしても、徐々にストーリーに引き込まれて行くだろう。極限状況下の生命の章の海底生物の話は驚異に満ちており興味深かった。温室効果の話も素晴らしかった。単に温室効果ガスだけの議論にならずに~~、地球創成からの歴史や現代の国際政治の状況を踏まえた上で展開されていた。
読むにあたって、高校程度の初等物理学の知識がある程度必要と思われる箇所があるが、生物や地球科学などの知識はそれほど必要ないだろう。
全体にわたって平易に書かれているが中途半端な印象がなく、しっかりと物理学の背骨が通っている。そして著者の興味の広さと教養の~~深さを感じた。~

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温度から見た宇宙・物質・生命―ビッグバンから絶対零度の世界まで (ブルーバックス) 新書 – 2004/10/19
ヒトの体温はなぜ37度C付近で一定なのか? 「なぜ?」の鍵は温度がにぎっている
「温度」によって開かれる科学の扉
数千年も前から使われてきた「長さ」や「時間」に対して「温度」はつい300年ほど前にようやく測定できるようになった。膨張宇宙論が証明されたのも、量子力学が確立したのも、温度の測定によるところが大きい。この現代科学に欠かすことができない尺度である「温度」を道案内役にして、物理学のみならず、気象学、生物学にいたるまで様々なふしぎな現象に迫る。
さらに、温度にまつわる「なぜ?」の数々
●絶対零度近くで、原子が粘性を持たない超流動体となるのはなぜ?
●太陽の中心核の温度が正確に測れるのはなぜ?
●ペルー沖の海水温が数℃上がると、インドで旱魃が起こるのはなぜ?
●深海にある300℃を超える熱水噴出口の傍らに生物が生存できるのはなぜ?
●6時間も連続して自転車を漕ぐツール・ド・フランスのチャンピオンでも、室内で漕げばたった1時間で倒れてしまうのはなぜ?
「温度」によって開かれる科学の扉
数千年も前から使われてきた「長さ」や「時間」に対して「温度」はつい300年ほど前にようやく測定できるようになった。膨張宇宙論が証明されたのも、量子力学が確立したのも、温度の測定によるところが大きい。この現代科学に欠かすことができない尺度である「温度」を道案内役にして、物理学のみならず、気象学、生物学にいたるまで様々なふしぎな現象に迫る。
さらに、温度にまつわる「なぜ?」の数々
●絶対零度近くで、原子が粘性を持たない超流動体となるのはなぜ?
●太陽の中心核の温度が正確に測れるのはなぜ?
●ペルー沖の海水温が数℃上がると、インドで旱魃が起こるのはなぜ?
●深海にある300℃を超える熱水噴出口の傍らに生物が生存できるのはなぜ?
●6時間も連続して自転車を漕ぐツール・ド・フランスのチャンピオンでも、室内で漕げばたった1時間で倒れてしまうのはなぜ?
- 本の長さ330ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/10/19
- ISBN-10406257442X
- ISBN-13978-4062574426
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/10/19)
- 発売日 : 2004/10/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 330ページ
- ISBN-10 : 406257442X
- ISBN-13 : 978-4062574426
- Amazon 売れ筋ランキング: - 967,544位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 127位熱学・熱力学・エントロピー
- - 1,239位物理学一般関連書籍
- - 1,977位ブルーバックス
- カスタマーレビュー:
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2005年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年10月16日に日本でレビュー済み
「温度」をキーワードとして宇宙~地球~物質~生命の科学の過去と現在(2002年当時まで)が語られる好著です。このような多岐に渡る科学分野を一冊の本にまとめる著者の力量は流石だと唸らされました。なお2002年と断った理由は、ホーキング博士のブラックホール蒸発説に関して博士自身が一部理論の修正を2004年に行っているのですが、当然のことながらそれに関する記述はありません。しかし、そのようなことは本書の価値を下げません。既知の理論・実験の測定限界を超える試みを通じ、「人類の能力、好奇心、忍耐力が発見の道を切り開いていく」という科学の営みが極めて明解に語られています(特に後半の章で)。海底・地底に深く潜ってみる、僅かな信号を捉えるべく宇宙空間に目を向ける、超低温の実現を目指す、、、そうして様々な測定限界に挑むことで初めて見つかる副産物(セレンディピティ)の豊かさに気付かされます(特に4章以降)。こうして科学は新発見のない「死」の状態を迎えることなく、発展を続ける訳ですね。また本書は地球環境問題(温暖化、氷河期、生物種の進化と絶滅)を考える上でも大いに参考になりました。
なお、第5章(星の生と死、超新星爆発、ビッグバン、各種元素の生成機構など)に興味を持たれた方には「僕らは星のかけらー原子をつくった魔法の炉を探して」(マーカス・チャウン)もお薦めします。この本も「科学ってロマンだな」と思わせる名著ですょ。(^-^)
なお、第5章(星の生と死、超新星爆発、ビッグバン、各種元素の生成機構など)に興味を持たれた方には「僕らは星のかけらー原子をつくった魔法の炉を探して」(マーカス・チャウン)もお薦めします。この本も「科学ってロマンだな」と思わせる名著ですょ。(^-^)