CryptoNets: Applying Neural Networks to Encrypted Data with High Throughput and Accuracy

準同型暗号を使って暗号化したデータに対してニューラルネットワークによる予測を適用するという話で、例えば、センシティブなデータに対する予測を、クラウド上で実行したいというのが問題意識。

準同型暗号なので使える演算は多項式で書ける演算だけで、シグモイドとかReLUとか普通に使うユニットが使えないので代替を使う必要がある。

また、性能的にも準同型暗号はかなり遅いのでツラそうで、実際一回の予測に570秒とかかかっているが、8192個の予測をバッチで処理できるので、一時間あたり51739回の予測が可能と、意外と用途次第では何かに使えるかも。 準同型暗号の実装は SEAL (Simple Encrypted Arithmetic Library) http://sealcrypto.codeplex.com/ を使っている。準同型暗号はここまで使えるようになってきているのか、という意味でも面白い。

また、完全準同型暗号ではなく、扱える計算の回路複雑性に予め決めた上限がある代わりに、より性能的に優れている leveled homomorphic encryption というのを使ったりとか、複雑性を抑えるための工夫とか、数の符号化の工夫とか、いろいろ。

http://www.jmlr.org/proceedings/papers/v48/gilad-bachrach16.html